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裏紙に雑文

日記とか,とりとめのないこと

懐にジャックナイフ

雑文 日記

今日,図書館で偶然に後輩と会った. 何人かで集まって勉強をしている様子だった. まぁテキトーな話をして別れたわけだが, そのときひとつ(数学の)小話をした.

小話の内容を書くつもりはないけれど*1, すこし思ったことを書く. それは,ふと出会った人に対して気軽に話せる話題を持っておくことを心がけたい*2,ということだ.

なぜこんなことを思ったかについて言及していきたい.

先日,寺山修司の『ポケットに名言を』*3を読んだ. なかなか面白い体験だったので興味を持った方は是非一読して欲しい. うまく言語化ができない,むしろ自分の思考をまとめきれていないと言うべきかもしれないが, 非常に心に響いてくる文章があったのでまずそれを引用したい.

少年時代、私はボクサーになりたかった。

(中略)

そのかわり私は、詩人になった。 そして、言葉で人を殴り倒すことを考えるべきだと思った。 詩人にとって、言葉は凶器になることもできるからである。 私は言葉をジャックナイフのようにひらめかせて、人の胸の中をぐさりと一突きするくらいは朝めし前でなければならないな、と思った。

詩人は懐に言葉をひそませ,それを研ぎ澄ましながら生きている. では私のように数学という学問を学んでいる,学びたいと思っている人間は,いったい何を懐にひそませればよいのだろうか. 上記の文章を読んでから常に考えている疑問なのだが,いまだにこれだと思う答えは見つからない.

気軽に話せるような数学のネタを常に持ち歩く,というのは日頃から勉強をしていて学んだことを面白いと感じ, さらになぜ面白いと思ったのかを整理しておく必要がある. この作業を行うことで学問との向き合い方を意識していくことが,上の疑問の答えを探すひとつの方法なのではないか,と思った.

この方法が正しいのか,そもそもあの疑問が正しい疑問なのかは浅学無知ゆえに分からないけれど, 数学に対する向き合い方を徐々に明確にしていく時期になっている気がする. そんなことを思うB4の7月の夜.

*1:ちょっと考えれば誰でも思いつくことだし

*2:ここでは数学に関する話題に限定したい

*3:寺山修司,ポケットに名言を,角川文庫